三条 燕 加茂 田上 相続・遺言・家族信託専門行政書士

遺言執行者

遺言執行者とは、遺言書の内容を実現する人のことです。

 

例えば、Aさんの遺言書には、
「自宅不動産は、妻へ」
「会社の株は、長男へ」
「アパートは、次男へ」
という内容だった場合。

 

遺言執行者は、相続人の代理人となって、
不動産名義の変更手続きや、株の相続手続きを行います。
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遺言執行者の業務

遺言執行者の業務は、相続財産管理のほか、遺言内容の実現に必要な一切の行為です。
つまり、相続人の代理人となり、遺言内容の実現を行います。

 

民法によると
〇遺言執行者は、相続財産の管理その他遺言の執行に必要な一切の行為をする権利義務を有する(民法1012条)

遺言執行者の指定方法

遺言者が、遺言で指定したり、誰かに指定を委託します。
場合によっては、家庭裁判所に選任してもらいます。

 

民法によると
〇遺言者は、遺言で、1人又は数人の遺言執行者を指定し、又はその指定を第三者に委託することができる(民1006条)
〇利害関係人が家庭裁判所に選任を請求する(民1010条)

遺言執行者の業務 預貯金払戻し

預貯金払戻しは、遺言執行者が行うことができます。

 

 『遺産である預金債権を特定の相続人に相続させる旨の遺言で遺言執行者に指定された者は、当該相続人において、金融機関に当該預金の払戻請求をすることができるとしても、金融機関において、相続人全員の承諾等を証する書面ないし印鑑証明書の提出を求める取扱いを原則としているところも少なくなく、相続人全員の協力が得られなければ円滑な遺言の実現が妨げられることになりかねないため、そのような預金債権の払戻しも「遺言の執行に必要な行為」に当たり、遺言執行者の職務権限に属するものと解するのが相当である以上、当該預金の払戻請求訴訟の原告適格がある。』
(東京地裁 平成24年1月25日判決要旨)より

遺言執行者の業務 不動産の「相続させる」「遺贈する」の違い

〇「不動産は〇〇(相続人)に相続させる」旨の遺言書
 相続の開始時に所有権が指定相続人に移転しているので、相続人が単独で相続登記を行えます。
 このため、すでに遺言執行をする余地がなく、遺言執行人は相続登記に関して何の権利義務を持つことができません
 『特定物を特定の相続人に「相続させる」旨の遺言は遺産分割方法を定めた遺言であって、特段の事情のない限り、何らの行為を要せずして、被相続人の死亡の時に直ちに当該特定物が当該相続人により承継される』(香川判決)より

 

〇「不動産は〇〇(相続人以外)に遺贈する」旨の遺言書
 遺言の執行者は、受遺者に代わって相続登記を行えます。
 遺贈の場合、受遺者を登記権利者、全相続人を登記義務者として、共同で所有権移転登記を行います。受遺者が単独で相続登記をすることができないため、遺言執行の余地があり、遺言執行者は相続登記を行うことができます。

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